初めてのインドで 神戸大学1回生 後藤 聡美

このスタディツアーは私にとって初めての海外だった。数ヶ月前は自分がインドに、それも、スラムに行くなんて想像もしていなかった。初めて足を踏み入れる異国の地では、見るもの聞くもの全てが真新しく興味深いものばかりだった。

教室に向かうバスの中から外を眺めると、物乞いをする若いお母さんや裸で泣き叫ぶ赤ちゃん、屋外で体を洗う人・・・。テレビや本で見たことはあったが、実際目にすると、やはり大きな衝撃を受けた。ところが教室に着いた瞬間、笑顔の子ども達が迎えてくれた。スラムでの厳しい生活環境を全く感じさせないほど元気だった。教室では、皆で歌を歌ったりダンスをしたり、とても楽しい時間を過ごした。また生徒の家を訪問した際、家の中を見学させてもらったり、朝ごはんを分けていただいたりもした。
日本にいた時は、メディアから得た知識だけで、スラムに住む子ども達のことを「可哀想」だと思っていた。「不幸なんだ」と思っていた。しかし実際はどうかわからないけど、少なくとも私の目には彼らは幸せそうに見えた。先入観だけで彼らを「不幸」「可哀想」と決めつけていた自分が恥ずかしくなった。

ツアー中に行われた数回のミーティングでは、自分がいかに無知であったかを思い知り、それと同時にもっとインドのことを勉強したい、と感じた。
このツアーを通して、私は、インドという国とそこに住む人々が大好きになった。しかし、インドの暗い部分や目を背けたくなる部分も見受けられ、矛盾を感じることも多々あった。

―幸せとは何か―
光の音符のスタッフの方が講演会でしきりに口にしていた言葉。この言葉を聞いてツアー参加を決めた。帰国から数日経った今も、この問いの答えは見つかっていないが、これから長い時間をかけて考えていきたいと思う。
この『スラムに暮らす子ども達に出会う旅』ではとても充実した11日間を過ごした。非常に貴重な体験をさせていただいたし、大切な仲間にも出会えた。参加して良かったと心から思う。

  1. 2012/11/06(火) 09:59:03|
  2. 2012年9月ツアー感想文
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